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今年の新潮文庫の「人間失格」が表紙買いせざるを得ない

2019年07月23日 │

人間失格はすでに持っているにもかかわらず買いました。
人間失格の表紙
新潮文庫は年ごとに新しいデザインで文庫を出しています。近年はシンプルだけど配色がハイセンスなおしゃれな表紙が続いていました。
毎年欲しいな~と思いつつもう持ってるし表紙コレクターになるとキリがないしで買わずにいました。

今回もふらっと本屋さんに入った時に見かけて今年もおしゃれだな~という感じで眺めていたのです。
が。
「あれ・・・今年の配色やばくね?特に人間失格ドンピシャじゃね??」
となり、その日は買わずに帰ったものの今日買ってしまいました。

写真で分かるか微妙ですが、黒地に反射で光る虹色の文字が印刷されています。
その虹色が水に浮くガソリンみたいだな…!と思い買いました。
この綺麗な表紙で「水に浮くガソリン」という汚い表現が私の中で出てきて、それがとても『人間失格』らしい表紙に感じられて、これは買わねば…!と思ったのです。
同じ人間のはずなのに人間を怖れ、堕落しきった人生を送る中にもどこか高潔さを感じさせるようなところがある葉蔵にすごく合った色の組み合わせだと思います。
同じデザインでも宮沢賢治の銀河鉄道の夜だったら銀河みたいで綺麗、と感じていただろうな~ということもあり、美しい表紙でありながら汚れを連想させる人間失格の業の深さを感じています。

今年のデザインは本気でおすすめなので、すでに持っている人も読み直したいと思っている人も初めて読む人もぜひ今年買ってください。



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Posted by でなやす at 22:23│Comments(0)
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